新ゆり眼科

新百合ヶ丘の新ゆり眼科(新百合ヶ丘駅より徒歩3分)

〒215-0021 神奈川県川崎市麻生区上麻生1-3-4
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日帰り硝子体手術

当院では、黄斑上膜・黄斑円孔などに対し、日帰りにて硝子体手術を行っております。

1.硝子体手術の方法 2.白内障の同時手術
3.硝子体手術の合併症 4.手術後の注意点
5.気体(空気・ガス)を入れた場合 6.手術後の気になる症状
7.手術にかかる費用  
手術をしない場合 :さらなる視力の低下・ゆがみの増悪など視機能の低下
他の治療法 :現時点では点眼などのお薬では治療できません

眼の中は硝子体(しょうしたい)と呼ばれるゼリー状の物質で満たされています。硝子体は黄斑上膜・網膜剥離の原因になったり、出血がたまり視力が低下したり、細菌感染の場になったりと様々な眼疾患に関係します。そのため、病気の原因となる硝子体を切除していきます。

 

1.硝子体手術の方法

手術は基本的に点眼薬および球後麻酔(目の奥に麻酔をします)という局所麻酔です。

1.白目(強膜)の部分に手術機器を挿入する小さな穴(約0.5mm)を3ヶ所あけます。
3か所の穴(創口)には次のような目的があります。
1つ目:術中に眼球の形態を保つ灌流液(水)を入れるため
2つ目:眼球内は暗く眼内を照らす照明器具を入れるため
3つ目:硝子体を切除するカッターなど手術道具を入れるため
2.濁った硝子体を切除し、膜を取り除きます。
出血などで濁った硝子体をカッターで切除し、切除した分量だけ眼内に灌流液が入り置き換わっていきます。その後は疾患により、網膜上に張った膜をピンセットのような器具でめくったり、増殖膜と呼ばれる分厚い膜をハサミで切り取ったり、網膜にレーザーを照射したりと必要に応じて処置を行います。
3.病気によっては、灌流液を気体に入れ換えます。
気体は剥離した網膜を元の場所に張り戻したり、空いた穴を閉じさせたりします。
4.白目の創口を閉じます。
硝子体手術の方法 硝子体手術の方法

 

2.白内障の同時手術

硝子体手術をおこなうと白内障(水晶体の混濁)の急速な進行が認められます。
白内障手術を同時に行うことにより、硝子体手術が安全、確実にできるという長所もあります。
このような理由よりほとんどの症例で硝子体手術と白内障手術を同時に行います。白内障の手術は、水晶体を除去して、代わりとなる人工のレンズを挿入する手術です。
多くの場合人工レンズを挿入しますが、場合によっては再手術で後日人工レンズを挿入します。

 

3.硝子体手術の合併症

感染性眼内炎

術前、術後の抗生剤の使用、術中の消毒と可能な限りの対応をしていますが、手術の創口より眼表面等の病原菌がはいり、眼内感染を起こす可能性があります(約0.1%)。
眼内感染がおこった場合、抗生物質の投与・再手術を行いますが視力予後がよくないことがあります。

網膜裂孔、網膜剥離

術後の硝子体収縮により網膜裂孔(網膜に穴があく)、剥離(はくり)が生じる可能があります。
多くの場合再手術を必要とします。

硝子体出血

術後、眼内で出血が生じることがあります。
多くの場合2週間以内で改善しますが、再手術が必要な場合もあります。

 

4.手術後の注意点

  • ① 目をこすったり圧迫したりしないでください
    ② 目薬をしっかり点眼してください
    ③ 目に目薬以外の水を入れないでください
    手術後1週間は、洗顔洗髪は控えてください。顔は拭く程度にしてください。首から下のシャワー浴は、手術翌日から可能です。入浴は目をぬらさないよう注意すれば、術後3日目から可能です。
  • 飲酒は手術後の炎症が強くなるので当日は控えてください。
  • 力仕事(汗が目に入る仕事やスポーツなど)やほこりの多い職場での作業は、手術後1週間は控えてください。
  • プール・温泉に入浴されるのは手術後1か月間は控えてください。

 

5.気体(空気・ガス)を入れた場合

気体(空気・ガス)を入れた場合
  • 眼内をガスなどの気体に置換して終了した場合、術後に姿勢の制限が必要になることがあります。姿勢の制限は病気の治療にとても大切です。黄斑円孔や網膜剥離などの場合で、「顔を下に向ける姿勢を、目が覚めている間の3分の1以上行う」「仰向けに寝てはいけない」「右側を下にして横になる姿勢をできるだけ多くの時間維持する」の姿勢をとることが治療になります。病状によって異なります。医師がその都度必要な姿勢について申し上げます。
  • 眼の中に空気をすべて置換した場合はなくなるのに1週間程度です。
  • 気体が入っている間は、飛行機での旅行・高地(標高1000m以上)には行くことはできません。気圧の変化により気体が膨張して眼圧が上昇することがあるためです。
  • 気体が眼の中にたくさん入っている間はほとんど見えていない状態です。徐々に気体が減っていくと、水の中を覗いているように揺れ動く感じに見えたり、細かい点が見えたりします。

 

6.手術後の気になる症状

  • ① 手術後、黒い輪の様なものが見えることがあります。
  • ② 手術後充血やゴロゴロした感じが残ることがあります。
    時間とともに改善していきます
  • ③ 手術後の視力は、術後安定するまで6~12ヶ月かかります。(病気によります。)
  • ④ 病気を手術で治療しても、物が小さく見えたり、歪んで見えたり、少し暗く見える場合があります。

 

7.手術にかかる費用

70歳未満の3割負担の方で約12万円前後です。白内障の手術を同時にすると16万円前後です。高額療養費制度により支払額が軽減されることもあります。70歳以上の1割負担の方1万2千円、3割負担の方で4万4000円程度です。生命保険に加入されている方は、保険金を受け取ることができるかもしれません(加入されている保険会社に問い合わせてください)。
※70歳未満の方は所得により負担上限額が異なります。
区分ア(月額83万円以上):140100円、区分イ(月額53-79万):93000円、区分ウ(月額28-50万円):44400円、区分エ(月額26万円以下):44400円、区分オ(非課税者など):24600円
多少前後する場合があります。詳しくは各健康保険の担当者にお問い合わせください。