当院では、黄斑上膜・黄斑円孔などに対し、日帰りにて硝子体手術を行っております。
1.硝子体手術の方法 | 2.白内障の同時手術 |
3.硝子体手術の合併症 | 4.手術後の注意点 |
5.気体(空気・ガス)を入れた場合 | 6.手術後の気になる症状 |
7.手術にかかる費用 |
手術をしない場合 | :さらなる視力の低下・ゆがみの増悪など視機能の低下 |
他の治療法 | :現時点では点眼などのお薬では治療できません |
眼の中は硝子体(しょうしたい)と呼ばれるゼリー状の物質で満たされています。硝子体は黄斑上膜・網膜剥離の原因になったり、出血がたまり視力が低下したり、細菌感染の場になったりと様々な眼疾患に関係します。そのため、病気の原因となる硝子体を切除していきます。
手術は基本的に点眼薬および球後麻酔(目の奥に麻酔をします)という局所麻酔です。
硝子体手術をおこなうと白内障(水晶体の混濁)の急速な進行が認められます。
白内障手術を同時に行うことにより、硝子体手術が安全、確実にできるという長所もあります。
このような理由よりほとんどの症例で硝子体手術と白内障手術を同時に行います。白内障の手術は、水晶体を除去して、代わりとなる人工のレンズを挿入する手術です。
多くの場合人工レンズを挿入しますが、場合によっては再手術で後日人工レンズを挿入します。
術前、術後の抗生剤の使用、術中の消毒と可能な限りの対応をしていますが、手術の創口より眼表面等の病原菌がはいり、眼内感染を起こす可能性があります(約0.1%)。
眼内感染がおこった場合、抗生物質の投与・再手術を行いますが視力予後がよくないことがあります。
術後の硝子体収縮により網膜裂孔(網膜に穴があく)、剥離(はくり)が生じる可能があります。
多くの場合再手術を必要とします。
術後、眼内で出血が生じることがあります。
多くの場合2週間以内で改善しますが、再手術が必要な場合もあります。
70歳未満の3割負担の方で約12万円前後です。白内障の手術を同時にすると16万円前後です。高額療養費制度により支払額が軽減されることもあります。70歳以上の1割負担の方1万2千円、3割負担の方で4万4000円程度です。生命保険に加入されている方は、保険金を受け取ることができるかもしれません(加入されている保険会社に問い合わせてください)。
※70歳未満の方は所得により負担上限額が異なります。
区分ア(月額83万円以上):140100円、区分イ(月額53-79万):93000円、区分ウ(月額28-50万円):44400円、区分エ(月額26万円以下):44400円、区分オ(非課税者など):24600円
多少前後する場合があります。詳しくは各健康保険の担当者にお問い合わせください。